- column
老健フットケア③
さてさて
鳴り物入りで入ったかのように
リハ室のフットケア担当として
老健に突如現れた私。
当時の事務長さんにだけ
つたないプレゼンではあったでしょうが
伝えてありましたが
リハスタッフさんはおろか
周りの職員さん達は
どんなことをする人なのかと
疑問に思っていたことでしょう。
だってだってわたしだって
本当はどこまでできるかなんて
全くの未知の世界でしたから
自分にだってわかりません。
経験はほぼゼロ
ほんの少し知識と
こうしたらいいに違いないという憶測。
実際にご年配の方と
ケアとして直面するのは初めてのこと。
とにかく余計なことはせずに
習ったことを淡々と
危険な行為は絶対にしない
と、心に決めて
入所の方々と向き合うことに。
そしたらまービックリ!!
見たこともない
爪の変形のオンパレード
看護師さん達が切れないという爪切りのオーダーが入ったり
それはそれはヒドい状態の陥入爪
角質が肥厚して、ナウシカのオームような爪
血色不良や冷え、むくみ、汚れ、角質、悪臭 などなど
私の想像を遥かに超えたものばかりでした。
完全にビビって、呆然としてしまった私。
どうする私。
ここで何ができるのか
ここでは何が必要か
しかも、私のキャパを完全に超えた
私への期待度を ひしひしと感じずにはいられません。
いつの間にか、どういうわけか
「爪の先生」と言われている
自分への違和感は半端なく
その都度
治療的な行為ができないということ
基本的なところからケアをしないと安全ではないということ
を説明しながら
毎回手探り状態で
考察を重ねながら
時にはやるべきことを見失いながら
私なりに戸惑いながらも
真剣に向き合ってきたつもりです。
その頃の私の気持ちはもう
「対峙」に近かったかも(笑)
長年、経験させていただいた事で
培った事は多く
一番に大切な事は
清潔と保湿、そして保温。
に辿り着きました。
(もちろん、リハビリ的な要素は必然と考えてます)
爪がどんな状態でも
むくみがあってもなくても
足を温めて柔らかくして
汚れをとって清潔にして
あとにも先にも
それが一番のフットケア
そしてベースとなりうること
爪のカットは後まわし
切れるようになったら切ればよし
できるだけ時間をかけ過ぎず
安全で温かく やさしいケアを
それが何より大切と
ご年配の方々を通して
教えていただいたフットケア
悩むこと、わからないこと
壁にぶつかること
未だにあって
ゴールはまだまだですが
自分の経験が
施設においてのフットケア
お年寄りのフットケア
リハビリの相乗効果のフットケア
の一助になれたらいいな
なんて思いつつ
どこまで続けられるかわかりませんが
週に1回、老人保健施設にて
フットケアをしています。
ほんの少しでも 同じ境遇の方がいましたら
ぜひご一報ください。
色んなお話を共有できたら
嬉しいなと 常々思っております。