- column
老健フットケア②
で、やっと
老人保健施設との出会いですが
(もしよろしかったら老健フットケア①からどうぞ)
前々からご縁があって
老健の理学療法士として働かないかというお誘いがあり
当時の施設事務長さんから
度々お電話をいただいておりました。
都度 私は何かしらの理由でお断りをしていました。
確か 遠いので。。。とか
別の所に決まってしまった。。。とか
2人目を妊娠して産休を取っている。。。とか。
ある時また連絡がありました。
その時のお断りの理由は
「PTではなく、私、フットケアの資格を取ったので、そちらの方に専念したいので。」と。
そしたらその事務長さん。
まさかの「その話、もっと詳しく聞かせてください。」とおっしゃるではないですか。
私はあらゆる資料を持ち込んで
ケアのプレゼンを試みました。
だって、元々医療や介護の現場でこのケアをしたいという志を持って始めたことでしたが
当時は誰からも見向きもされずにいたので ただただ嬉しくて
道のりは長いなと思っていた矢先の出来事でしたから。
その事務長さん。
すごいことおっしゃいました。
「世の中で一番気持ちがいいマッサージはどこにあるか知ってますか?」
「それは 温泉やお風呂の施設です」と。
「彼らはただただリラクゼーションを与えてくれる。
痛みを取るとかでなくあくまでもリラクゼーション。
それが気持ちがいいのです。
そのマッサージをここのお年寄りに体感してもらいたくて
この施設にそのマッサージ師さんに来てもらってます。」と。
驚きでした。
その施設は当時
理学療法士、作業療法士のほか
言語療法士も音楽療法士もいました。
事務長は音楽が好きで
時折スタッフでバンドを組んで
入所者の方々に披露してたりとか
とにかく入所の方々が いかに楽しく過ごしてもらうかを いつも考えていた方でした。
ほどなくして
リハビリテーション科・フットケア担当として
週に一回 働くことになりました。
このご縁をつないでくださった
当時の事務長さんは
数年前に亡くなられました。
整形外科クリニックを退社し
介護施設でPTとして非常勤務していた頃
まだ血の道療法を知らなかった頃から
フットケアには興味があって
やっとしっくりくるケア法に出会い
施設や医療の現場で活用できればと考えながら、今はまだ時期ではないのかと半ば諦めていたころに
お声掛けいただいた事務長さん。
感謝しかありません。
→老健フットケア③につづく