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カラダと体感

この春、中学生になったお客様の
爪のケアをさせてもらった。

 

ケア後、お母様と話をしていると

彼女は急に「ちょっと散歩してくる。」

と、サロンの周りを歩き始めた。

 

後日、お母様の話によると
「爪を切ったら軽くなったの。」とのこと。それで、急に歩きたくなった様子。

 

普段は人見知り気味の娘ちゃん。
なかなか会話が続かないけど
コミュニーケーションよりも

素敵なやり取りをした気がして

妙に嬉しくなった。

 

本当は爪のケアのあと
たくさん歩いてもらいたいと思っている。

 

こんなにフカフカな足で歩いたら
気持ちがいいだろうなぁと

密かに思っているから。

 

足の軽さ、着地感

重心の位置、アライメントetc.
全てにおいての心地よい変化を
体感してもらいたいと願いつつ

 

日常の生活の場で、本来の動きに少しでもかえってもらえばよしとしている。

 

爪のお困りの方は多い 。

 

変形した爪

食い込み気味の爪

角質が肥厚した爪

変色した爪

それはもう様々。

 

長年の老健でのフットケアの経験もあり、ちょっとやそっとの爪にも驚かなくなってきた。

 

爪自体よりも大事にしたい部分があって
とにかく血の道を通すことに専念する。

 

何度かケアを受けていただくと
指先がふっくらして
足裏も柔らかくなり
爪のバウンドも自ずと効いてきて
更に血巡りが良くなるのだろう

と、予測できる。

 

着地からつま先が離床する間(立脚期)に
足の骨たちが巧みに動くということは

意外に意識されていない。

 

塊でなく、物の見事に柔軟に
開いたり閉じたりしながら

私達は歩いている。

 

その動きを妨げないように
足の筋肉は柔軟性があって

足にあるいくつもの関節を

動かせてた方がいいだろう。

 

足の骨格構造もさることながら

運動力学的な観点からみても
私達の歩くという機能は
なんとも合理的で美しい。

と、感じている。

 

自分らしく快適に歩くということを
この血の道療法という施術で

サポートしている事に
とても幸せを感じている。

 

その人らしく

本来の自分に導くようなこのケア法は

できるだけ負担のかからない

万人にとってもやさしい施術だから。

 

先日、別のお客様が

「足が可愛くなりました」と

話してくださった。

 

人によっては「足が優しくなった」

と表現する人も。

 

それもそのはず

指先が柔らかく丸くなるから。

それでいて、指と足の甲が

スッと伸びている感じ。

上手く言えないけど

なんともかわいいのだ。

 

この上ない表現。

 

指先から可愛く変化していたら

着地感が心地よかったり

身体が繋がった感覚が芽生えたり

血めぐりを全身感じることもある。

 

普段使いすぎている視覚を

ちょっとだけ休めて
普段浅くなっている呼吸を

数回だけ深く意識して
普段使わない身体の奥の方の感覚に意識を傾ける。

 

それだけで、違う世界が見えてくるかもしれない。

 

私たちの肉体は
まるで大地そのもの。

 

大地が潤い循環していたら

森は豊かになり、自ずと木々が育つ。

 

爪のお困りの方は

ついつい、爪がどう変化したかばかりに

気が向いてしまいがち。

 

先ずは自分という土壌を豊かにする意識から、そしてその体感を楽しんで欲しい。

 

そんな事を願いながら

足のケアをし続けている。